2008-02-11

ショートバス 観ました。

ジョン・キャメロン・ミッチェル監督の「ショートバス」を観た。取り扱うテーマがテーマだけに観客を選ぶ映画だとは思ったが、ヱイトは観てよかったなーと思う。そして恐らく年齢には関係なく人生経験の浅いお子ちゃまにはさっぱりわからない映画だろうな、と思った。わかれば人生経験が豊富なのかと言われたらそれもタブン違うのだけど。



舞台は9.11後のニューヨーク。ニューヨークのきらびやかな街並みを模したジオラマを俯瞰で流していくオープニングが非常に美しい。その一角の窓から中へカメラが入っていくと、いきなり繰り広げられる性の営み。アクロバティックな男女の絡み、マスターベーションに没頭する男性や女王様に鞭を浴びせられるSMプレイなどなどが繰り広げられ、ポルノかと見紛うほどのエロイシーンが展開。男性の一人エッチを覗くストーカーチックな男性もいて、この人たちがどうつながっていくのかと思っている間に彼らの立場が少しずつ明らかになっていく。無職の夫(ロブラファエル・バーカー)と暮らす恋愛カウンセラー、ソフィア(スックイン・リー)、ゲイカップルのジェイムズ(ポール・ドーソン)とジェイミー(PJ・デボーイ)、SM女王のセヴェリン(リンゼイ・ビーミッシュ)、それぞれの立場で生きる彼らがつながる場所が、サロン「ショートバス」。恋愛カウンセリングという立場でありながら、カウンセリングを受けに来ていたジェイムズ&ジェイミーにオーガズム未経験者であることを告白したソフィアが彼らに「ショート・バス」を紹介されて赴くと、そこは何とまぁ乱交パーティ会場のような裸体が入り乱れる場所で、一見皆性に対して開放的で楽しそうに見えるが、絶望的な孤独感を抱えた人たちの集まりであることがわかってきてとても切ない。どうやっても満たされないものを何とかしたいと足掻く人々。でも例え刹那的であってもそこから一歩でも前進しようとする人たちに心打たれることも事実。また、ショートバスの女主人(?)ジャスティン・ボンド(ジャスティン・ボンド)が素晴らしい。何という包容力。存在そのものが温かい。そばにいるだけでホッとするようだ。
彼らはそれぞれ自分なりの方法で答えを見いだそうとすることで収束に向かうが、答えが出たかというとそれは見るものに判断がゆだねられるなと思った。その辺りが観客を選ぶ所以かもしれない。またゲイやレズなどの恋愛観が理解できないとか嫌悪感を感じる人にはオススメできない。それでもこのパワーにはできるだけ多くの人たちに触れて欲しいと願ってやまない。役者たちの体当たりの演技はもちろんのこと、思考が一瞬フリーズするような生々しいシーンの中にある孤独感と生きる力を感じ取って欲しいと思う、そういう映画。興味があればゼヒ。
posted by 神無月ヱイト at 10:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | DVD/ビデオ
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