危険な本だ。ものすごく危険だ。
これから読む人は気をつけた方がイイ。
ものすごく面白くて先が気になって途中で止められなくなること必至だからだ。
やめられなくなった結果ひたすら読み続けてしまって寝不足決定。
寝床に持ち込まぬ方が吉だ。
ヱイトはまんまと寝不足になった。
夢の中までミカエルとサランデルが登場して大変なことになった。
これから読む人は本当に気をつけた方がイイ。
この本は三部作である。
だからさらに危険だ。
文庫本だと計6冊。
単純計算して危険度三倍。6冊分と考えると六倍だ。
読み出すと止まらないので6冊分の出費とそれに取られる時間は覚悟した方がいい。
ヱイトみたいに「1の上下巻だけ買って面白かったら続きを買おう」なんて思わない方がイイ。
読むなら一気に買え。
大丈夫、読み出したら一気読みすることしか考えられなくなる。保証する。






しかし、読んでない人がちょっぴりうらやましい。
この本を読んでいる時のあの恍惚感をこれから味わえるとはうらやましいの極地である。
最初は謎解きの推理小説風から始まり、謎が謎を呼ぶミステリーへ変貌を遂げる。ハッカーやジャーナリズムなど人の好奇心をかき立てるネタもふんだんに巧みに取り込みながらサイコ・キラー的な要素も加わり、サスペンス、スリラー的展開を見せたかと思えば、ハードボイルド、警察小説に止まらず、スパイ小説、リーガル小説と大変身を見せる。1つの物語でこれほどエンターテインメント性に富んだ小説など滅多に味わえるモノではない。しかもひとつひとつの物語が極上の一級品である。そこにスウェーデンが持つ国の背景を盛り込み、国が抱える後ろ暗い部分にも容赦なく斬り込んでいく手法は実に上手い。上手すぎて舌を巻く。アッパレである。
もう本当に夢中になって読んだ。近年まれにみる夢中っぷりだったと今思う。
この本を読んでいない人がちょっぴりうらやましい。
この本は三部作だが、四部作五部作の構想もあったという。
しかしその構想は叶わぬものとなってしまった。
作者のスティーグ・ラーソンが、三部作の成功を見る前に急逝したからである。
残念である。残念で悔しい。本当に悔しい。
読んでない人にはこの気持ちがわかるまい。
ああ、ちょっとうらやましい。
本国では小説、映画共に空前の大ヒットを飛ばし、今また新たにハリウッドで新たな命が吹き込まれて再びヒットを飛ばしている。これだけ面白いのだから、ヒットしないわけがないのだ。特に女性は快哉を叫ばずにはいられないだろう。途中、実に不愉快な描写もある。あるが、それは快哉をより大きいモノにすると思えば耐えられる。耐えれば耐えるほど、この小説は生き生きとしてくる。本当に生き物のように体に入り込んでくる、そういう小説だ。
ああ、読んでない人がうらやましい。
読み出したらきっと、その気持ちがわかる。

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